2026年8月13日ごろ、赤いプラカットベタのゆうくんは、水槽の底でじっとしたまま動かなくなりました。大好きなおやすみリーフにも乗れず、食欲も落ち、尾ビレや腹ビレはボロボロ。片目には白濁もありました。
あの日から1ヶ月。食べる、休む、人に寄ってくる、そして泡巣を作る――振り返ると、ゆうくんの回復は一直線ではありませんでした。一度戻ったように見えてもまた落ち、少しずつ続くようになりました。ただし、泡巣ができたからといって、私は「もう健康」とは考えていません。以前、泡巣を作った少しあとに体調を崩したことがあるからです。
この記事は、ベタ飼育7年・30匹以上のわが家で起きたことを、8月13日から9月12日までの記録に沿ってまとめたものです。診断や治療法の紹介ではなく、ゆうくんを見ながら私が観察し、行ったことの記録としてお読みください。
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1.水槽の底で、じっとしていた日

ゆうくんの水槽はキッチンにある約9Lの水槽です。いつもなら人の気配を感じる場所で、ゆうくんは私の声や動きによく反応します。ところが8月13日ごろから、終日ずっと底にいるようになりました。
食べない。泳いでこない。水面近くに付けたおやすみリーフにも上がれない。可哀想で、見ているだけで心が痛みました。ベタが底で動かないときの一般的な原因や確認点は、「ベタが元気ない…底で動かない時の原因とすぐできる対処法」と、「ベタが動かないけど生きてる?見分け方と原因・正しい対処法」にまとめています。ここでは原因の一般論を繰り返さず、ゆうくんの1ヶ月を記します。
2.実は、この前にも一度回復して泡巣を作っていました
今回の不調には前段階があります。8月上旬、ゆうくんは底でじっとして元気がなくなり、別の水槽へ引っ越しました。するといったん回復し、泡巣を作ったのです。
そのときは、もちろん嬉しく思いました。けれど、少しあとに再び体調を崩しました。それが8月13日ごろからの今回の不調です。つまり、同じゆうくんが「回復して泡巣を作る→その少しあとに悪化する」という順番を実際にたどっています。この経験があるため、今回9月12日に泡巣を見つけたときも、嬉しさと慎重さの両方がありました。
3.わが家で整えたこと
8月18日から、ゆうくんはグリーンFゴールド顆粒で薬浴を始めました。薬浴と並行して意識したのは、刺激を減らし、落ち着いて休める環境をつくることです。
わが家で実際に使ったのは、ニチドウ「グリーンFゴールド顆粒」です。ここで紹介するのは使用製品の記録のためで、購入や自己判断での薬浴を勧めるものではありません。使う場合は、必ずパッケージの説明と購入店・専門家の指示を優先してください。
- 約9Lの水槽で水温と水の状態を観察する
- 一日を通して水槽にふわふわのタオルをかけ、光をやわらげる
- ごはんの時間はタオルを外し、いつもの声で呼びかける
- 食べた粒数だけでなく、泳ぎ方、休み方、フンの状態を一緒に見る
わが家のヒーターは、温度を細かく設定できる高機能なものではありません。それでも、水温が安定していることを前提に、暗さと静けさを整えました。「高い器具がなくても何もしなくてよい」という意味ではありません。ヒーターには替えどきがあるため、わが家では1〜2年を目安にし、2026年秋に3台と予備1台を一斉に買い替える予定です。
器具の値段とは別に、光を弱め、安心して休める時間をつくることは、今日からできる工夫でした。9月9日、帰宅が21時になった日も、消灯用のタオルを外して声をかけると、ゆうくんは寄ってきました。私はその反応を見てから、ごはんをあげました。
わが家で使っている休憩場所は、水作「ベタのおやすみリーフ」です。使うこと自体を目的にせず、ゆうくんが無理なく体を預けられる場所になっているかを見ています。すべてのベタに必須の用品ではありません。※ハンドメイドのお休みリーフも使っています
4.【全記録】1ヶ月の食事量と様子
| 日付 | 食べた量 | その日の様子 |
|---|---|---|
| 8/13ごろ | 食欲不振 | 底でじっとし、リーフにも乗れない |
| 8/18 | ― | 薬浴を開始 |
| 8/20 | ― | 何日ぶりかの摂食。自分から寄ってきた |
| 8/21 | 3粒 | 少しずつ食べる |
| 8/23 | 2粒 | 意図的に量を加減 |
| 8/24 | 4粒 | きれいなフンを確認 |
| 8/25 | 4粒 | 食事を続けられた |
| 8/26 | 4粒 | もっと欲しそうでも腹八分目で終了 |
| 8/28 | 1粒 | 元気がなく、薬をいったん中休み |
| 8/29 | 4粒 | 翌日には食べる量が戻る |
| 8/30 | 4粒 | 状態を見ながら継続 |
| 9/1 | 5粒 | 朝は寝て食べず。帰宅後、声に反応して食卓エリアへ。フンも確認 |
| 9/4 | 4粒 | 食べられた |
| 9/5 | 0粒 | 2食続けて食べず。私が一日留守で、いつもと違う日 |
| 9/6 | 8粒 | 水換えと薬の中休み後、昼4粒・夜4粒 |
| 9/7 | 4粒 | 朝は寝て食べず、夜に4粒 |
| 9/8 | 5粒 | 食後に寄ってきた。ガラス越しにナデナデ。渦巻きのフン |
| 9/9 | 4粒 | 21時、声をかけると寄ってきたため給餌 |
| 9/10 | 4粒 | 水換えと薬の中休み。渦巻きのフン。夜、約1ヶ月ぶりにリーフへ |
| 9/11 | ― | リーフに乗り続ける |
| 9/12 | 5粒 | 夕方に泳いで寄ってきて、夜は泡巣。スプーンにジャンプ |
途中経過は、「ベタの食欲とフンが戻った日|ゆうくん回復記録」にも残しています。今回は点ではなく、1ヶ月の流れとして振り返りました。
5.回復は、行きつ戻りつでした

8月20日にも、ゆうくんは自分から寄ってきました。でもそのあと、食べられない日がまた来ました。9月5日には、2食続けて食べられませんでした。だから「戻った」というより、「続くようになった」が正確です。
わが家で「続くようになった」のは、この順でした。
- 食べる(生きるため)――9月6日から、落ちる日が来なくなった
- おやすみリーフで休む(安心)――9月10日から、毎日乗っている
- 人に寄ってくる(元気なときの姿)――9月12日、元気だった頃と同じ寄り方に戻った
- 泡巣(余力ができた)――9月12日
これはわが家のゆうくんの記録です。同じ順番になるとはかぎりませんし、順番が違っても心配しすぎないでください。
6.粒数より、フンを見ていました
2粒、4粒、5粒。記録には毎日の数を書いていますが、私がいちばん嬉しかったのは、きれいなフンが出たことでした。8月24日、9月1日、9月8日、9月10日。特に、きれいな渦巻きのフンを見つけたときは、「これが一番嬉しい」と思いました。
食べたことと、消化できたことは同じではありません。口に入った数だけを追うより、食べたものが体の中を通ったという結果を一緒に見るほうが、ゆうくんの変化を落ち着いて受け止められました。
また、9月1日と7日は朝に食べませんでしたが、夜には食べました。朝は眠っていることもあります。1食抜けただけで良い・悪いを決めず、その日の夜までの様子、泳ぎ方、フン、水温や水の状態も合わせて見るようにしました。
7.「水を替えて、薬をひと休みする」をした3回
今回、ゆうくんの食欲や元気が落ちた場面で、私は水を替え、薬をいったん休ませる判断を3回しました。
- 8月28日:1粒しか食べず、中休み。翌日は4粒
- 9月6日:前日は0粒。水換えと中休み後、その日は昼夜で8粒
- 9月10日:水換えと中休み。その夜、約1ヶ月ぶりにリーフへ
3回とも、そのあとに良い変化がありました。ただし、これはベタ飼育7年・30匹以上の経験を踏まえ、ゆうくん本人の様子を見ながら、その都度わが家で判断したことです。「薬を休めば治る」という一般的な方法ではありません。
大切な注意:薬の使い方は、必ずパッケージの説明と、購入店や専門家の指示に従ってください。自己判断で中断すると悪化することもあります。ここに書いた中休みは、あくまでうちの場合の記録です。
8.もっと食べたそうでも、腹八分目
食欲が戻ると、つい「食べられるうちに」と多くあげたくなります。けれど、8月26日、9月1日、9月12日も、私はもっと食べそうなところで止めました。お腹を壊すのが心配だったからです。
9月12日は、ごはんスプーンにジャンプしてかじりつくほどの勢いがありました。それでもカリカリ5粒で終わりです。回復期ほど、一度の勢いだけで量を増やさず、次のフンや翌日の様子まで見る。これが長くベタと暮らしてきたわが家のルールです。
この記録中にあげていたカリカリは、キョーリン「ひかりベタ アドバンス」5gです。商品名よりも、ゆうくんの食べ方と消化の様子を優先し、量は控えめにしました。
9.泡巣ができても、安心はしていません

9月12日の夜、水面には泡巣ができていました。食べることが続き、リーフで休むことが続き、元気なころと同じように人へ寄ってきた日に見えた変化です。うちでは、体力が戻ってきたころに泡巣ができたように感じました。
ただし、「泡巣=健康の保証」ではありません。前に書いた通り、ゆうくんは今回の不調の前にも、いったん回復して泡巣を作り、その少しあとに体調を崩しています。泡巣は嬉しいサインのひとつでも、それだけを見て安心しきらない。私は水温、水質、食べ方、フン、泳ぎ方、休み方を合わせて見ます。
泡巣ができる理由や繁殖との関係など、一般的な情報は「ベタの繁殖と泡巣づくり完全ガイド」にまとめています。この記事で残したいのは、泡巣を喜びながらも、その後の観察をやめなかった実体験です。
10.ヒレはまだボロボロです
9月12日時点でも、ゆうくんの尾ビレと腹ビレはまだボロボロです。見た目だけを見れば、完全に元通りとは言えません。一方で、顔の左右にある胸ビレは元気にパタパタ動き、私を見つけて泳いで寄ってこられます。
泳げる。寄ってこられる。リーフで休める。食べられる。そして、きれいなフンが出る。ヒレの再生に時間がかかっていても、体の中で戻ってきているものがあると感じました。見た目の回復と、体調の回復は、同じ速さでは進まないようです。
11.同じ状況の飼い主さんへ
底でじっとする子を前にすると、ひとつの変化に答えを求めたくなります。1粒食べた。泡巣ができた。今日は泳いだ。どれも大切ですが、ゆうくんの1ヶ月を振り返ると、ひとつだけでは分からないことがたくさんありました。
わが家で役立ったのは、日付と粒数を残しながら、フン、泳ぎ方、休む場所、人への反応も一緒に見ることでした。朝食べなくても夜に食べた日があり、いったん落ちても翌日に戻った日もあります。昨日との一点比較ではなく、数日から数週間の流れが見えることで、慌てずに観察できました。
同じ「底でじっとしている」状態でも、原因や必要な対応はその子によって違います。この記事の内容を治療手順としてそのまま当てはめず、薬は説明書や専門家の指示を守り、心配な変化は購入店や診てもらえる専門家へ相談してください。ここにあるのは、うちのゆうくんが戻ってきた過程のひとつです。
12.1ヶ月後のゆうくん
8月13日ごろ、水槽の底で終日じっとしていたゆうくん。9月10日に約1ヶ月ぶりにおやすみリーフへ戻り、12日にはキッチンへ来た私を見つけて泳いで寄ってきました。夜には泡巣を作り、ごはんスプーンへジャンプして5粒を食べました。


左上の水面に白く広がっているのが、ゆうくんが作った泡巣です。
手前のタコツボのそばにいるのが、ゆうくん本人。
1ヶ月前は、この水槽の底でじっと動かなくなっていました。
食べる。休む。寄ってくる。泡巣を作る。いったん戻ってはまた落ちながら、少しずつ続くようになった変化を嬉しく見守っています。同時に、ヒレはまだ傷んでおり、泡巣のあとに悪化した以前の経験も忘れません。これからも、泡だけではなく、ゆうくん全体を見ていきます。

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